新しい Debian システムを起動させる
決着のとき
新しいシステムが初めて自力で起動することを、
電気を扱うエンジニアはスモークテスト
と呼んでいます。
デフォルトのインストールをした場合、システムを起動してまず最初に
grub のメニューか、lilo ブート
ローダをおそらく目にするはずです。メニューの一番目の選択肢は、
インストールした Debian システムです。インストールシステムが
(Windows のような) 他のオペレーティングシステムをコンピュータ上に見つけた場合、
メニューのもっと下の方にリストアップされているでしょう。
たとえシステムが正常に起動しなかったとしても、パニックにならないでください。
インストールが正常に終了したのなら、システムが Debian を起動するのを
妨げる比較的小さな問題だけがある可能性が高いです。ほとんどの場合、
そのような問題はインストールを繰り返すことなしに解決することができます。
ブート時の問題を修正する一つの選択肢は、インストーラ内蔵の
レスキューモード ( をご覧ください) を使用することです。
もし Debian や Linux に不馴れなら、より経験のあるユーザの手助けが必要かもしれません。
直接的なオンラインヘルプとして、OFTC ネットワーク上
の IRC チャネル (#debian あるいは #debian-boot) を試してみてください。
あるいは、debian-user メーリングリストに
連絡してみてください。
&arch-title; のようにそれほど一般的でないアーキテクチャでは、
debian-&arch-listname; メーリングリスト
で尋ねるのが最も良い方法です。
にインストールレポートを提出することもできます。
レポートには、問題についてはっきりと説明され、表示されたすべてのメッセージが
含まれており、他の人が問題の原因を突き止める助けになるようにしてください。
もしインストールシステムがコンピュータ上にある他のオペレーティングシステムを
見つけられなかったり、誤認識するようなら、インストールレポートを提出してください。
BVME 6000 の起動
BVM マシンや Motorola VMEbus マシンでディスクレスインストール
をした場合、システムは TFTP サーバから
tftplilo プログラムをロードするので、その後に
LILO Boot: プロンプトから以下のいずれかを入力してください。
b6000 に続けて &enterkey;
を押して BVME 4000/6000 を起動する
b162 に続けて &enterkey;
を押して MVME162 を起動する
b167 に続けて &enterkey;
を押して MVME166/167 を起動する
Macintosh の起動
インストールファイルが格納されているディレクトリに移動し、
command キーを押しながら
Penguin ブータを実行してください。
Settings ダイアログに移動し (
command T )、
root=/dev/ram ramdisk_size=15000 のような
カーネルオプションを入力してください。
root=/dev/yyyy の
yyyy 部分を変更しなければなりません。
ここには、システムをインストールしたパーティションの (Linux から見た) 名前を入れます
(例: /dev/sda1)。これは以前にも入力したはずです。
小さな画面をお使いの方には、fbcon=font:VGA8x8
(2.6 より前のカーネルでは video=font:VGA8x8)
を追加すると見やすくなるでしょう。これはいつでも変更できます。
起動のたびに GNU/Linux をすぐにスタートさせたくない場合は、
Auto Boot オプションを無効にしてください。
Save Settings As Default オプションを用いて
設定を Prefs ファイルにセーブしてください。
では Boot Now (
command B ) を選択し、
RAM ディスクのインストーラシステムではなく、
インストールしたての GNU/Linux を起動させましょう。
今度はうまく Debian が起動するはずです。
画面には初めてインストーラを起動した時と同じメッセージが表示
され、今回はその後さらに新しいメッセージが続きます。
OldWorld PowerMacs
インストール終了後に起動が失敗し、boot:というプロンプト
のところで停止してしまったら、Linux と
入力して &enterkey; を押してみてください (quik.conf
のデフォルトの起動設定には「Linux」というラベルがついているのです)。
quik.conf 中で定義されているラベルは、
boot:というプロンプトが出た時に Tab
キーを押すと表示されます。また、もう 1 度インストーラを起動し直して、
ハードディスクへの quik のインストール の段階で置いた
/target/etc/quik.conf を編集してみるのもよいでしょう。
quik を扱う上での情報は、
から得られます。
nvram をリセットせずに MacOS を起動するには、OpenFirmware プロンプトで
bye と入力してください (MacOS がマシンから
削除されていないことが前提です)。OpenFirmware プロンプトに入るには、
マシンがコールドブートするまで command
option o f
のキーを押し続けてください。OpenFirmware nvram を
リセットして MacOS をデフォルトにし、MacOS に戻るようにするには、
マシンがコールドブートしている間、 command
option p r
キーを押し続けてください。
インストールしたシステムをブートするのに BootX
を使うなら、Linux Kernels フォルダで
希望するカーネルを選び、ramdisk オプションを非選択にして、
インストールに対応したルートデバイス
(例えば /dev/hda8) を加えるだけです。
NewWorld PowerMacs
G4 マシンと iBook では、option キーを押すと、
起動可能な OS のボタンが並んだグラフィカルな画面になります。&debian;
は小さなペンギンのアイコンで示されます。
MacOS を残しており、どこかの時点で OpenFirmware の
ブートデバイス変数を変更した場合には、OpenFirmware を
デフォルトの設定に戻す必要があります。これには、マシンがコールドブートするまで
command option p
r キーを押し続けます。
boot: プロンプトが表示されたときに
Tab キーを押すと、yaboot.conf
で定義されているラベルが表示されます。
G3 や G4 において OpenFirmware をリセットすると、
&debian; がデフォルトで起動するようになります
(パーティションが正しく作成され、Apple_Bootstrap
パーティションが最初に置かれている場合)。
&debian; が SCSI ディスクに置かれていて
MacOS が IDE ディスクに置かれている場合には、
うまく働かないかもしれません。その場合は
OpenFirmware に入って ブートデバイス 変数を設定する
必要がありますが、通常は ybin が
自動的にこの作業をします。
いちど &debian; が起動できたら、あなたが望む
オプション (デュアルブートなど) を
/etc/yaboot.conf に追加して
ybin を実行すれば、その変更をブートパーティションに
反映させることができます。詳しくは、
yaboot HOWTO
を参照してください。
&mount-encrypted.xml;
ログイン
システムが起動するとすぐに、ログインプロンプトが現れます。
インストールプロセス中にあなたが指定した一般ユーザのアカウント名と
パスワードを入力して、ログインしてください。これで、システムは準備完了です。
初心者のユーザは、システムを使い始めながら、
すでにインストールされている文書を読んでみると良いでしょう。
現在はまだ文書システムが数種類存在しており、別々の形式の文書を
統合するための作業が進められているところです。以下に
出発点をいくつか示します。
インストールしたプログラムに付属する文書は、
/usr/share/doc/ 以下のそのプログラム (より正確には、
そのプログラムを含む Debian パッケージ) にちなんで命名されたサブディレクトリ
の下で見ることができます。しかし多くの場合、より豊富な文書が、独立した
文書パッケージ (ほとんどの場合、デフォルトではインストールされません) として
特別に用意されます。例えば、パッケージ管理ツール apt に
関する文書は、apt-doc や
apt-howto パッケージで見ることができます。
また、/usr/share/doc/ 階層構造の中には、
いくつか特別なフォルダがあります。Linux HOWTO は、
/usr/share/doc/HOWTO/en-txt/ の中に、
.gz (圧縮) フォーマットで収められています。
dhelp をインストールした後に、
/usr/share/doc/HTML/index.html に拾い読みできる
文書のインデックスを見つけるでしょう。
テキストベースのブラウザを使用して以下のコマンドを入力することで、
それらの文書を簡単に見ることができます:
$ cd /usr/share/doc/
$ w3c .
w3c コマンドの後のドットは、カレントディレクトリの
内容を表示させるためのものです。
グラフィカルデスクトップ環境をインストールした場合には、Web ブラウザも
利用できます。アプリケーションメニューから Web ブラウザを起動し、
アドレスバーに /usr/share/doc/ と入力してください。
また、コマンドプロンプトから使えるほとんどのコマンドに対し、
info コマンド または
man コマンド によって
その文書が参照できます。
help と入力すると、シェルコマンドのヘルプが
読めます。コマンドを --help つきで入力すると、
たいていそのコマンドの簡単な使い方が表示されます。
その結果が画面からスクロールして消えてしまう場合には、
コマンドのあとに | more を追加すると、
画面ごとに一時停止してくれます。ある文字で始まるコマンドの
一覧を知りたいときは、その文字を入力してからタブを 2 回押します。