PPP over Ethernet (PPPoE) を用いた &debian; のインストール
いくつかの国でインターネットサービスプロバイダに接続するのに、
ブロードバンド接続 (ADSL やケーブル TV) の一般的なプロトコルは、
PPP over Ethernet (PPPoE) です。
インストーラでは、
PPPoE を用いたネットワーク接続のセットアップをサポートしていませんが、
非常に簡単に設定できます。この節ではその方法を説明します。
また、インストール中に PPPoE 接続をセットアップすると、
インストールしたシステムを再起動した後でも有効になります
( 参照)。
インストール中に PPPoE をセットアップし使用するには、
CD-ROM/DVD イメージを使用する必要があります。
その他のインストール方法 (例: netboot
やフロッピー) では、サポートしていません。
PPPoE でのインストールは、他のインストール方法とほとんど同じです。
以下で説明するステップが異なるだけです。
ブートパラメータに modules=ppp-udeb
を指定してインストーラを起動してください。
ブートプロンプトに以下のように入力するということです。
install modules=ppp-udeb
または、グラフィカルインストーラを用いる場合、以下のようにします。
installgui modules=ppp-udeb
これにより、PPPoE のセットアップに使用するコンポーネント
(ppp-udeb) を確実に読み込み、自動的に起動します。
通常のインストール初期化手順 (言語、国、キーボードの選択、
追加インストーラコンポーネント
ppp-udeb コンポーネントは、
このステップの追加コンポーネントの 1 つとして読み込まれます。
優先度を「中」「低」でインストールする場合 (エキスパートモード)、
ブートプロンプトの modules
パラメータに入力する代わりに、
ppp-udeb を選択することもできます。
の読み込み) を行います。
次のステップでは、システムにあるイーサネットカードを特定するのに、
ネットワークハードウェアを検出します。
この後、実際の PPPoE のセットアップが始まります。
インストーラは、PPPoE コンセントレータ (PPPoE 接続を扱う一種のサーバ)
を見つけるのに、検出したすべてのイーサネットインターフェースを調べます。
最初の試行では、コンセントレータが見つからない可能性があります。
これはネットワークが遅い・負荷が高い場合や、
サーバ側のエラーで起こる可能性があります。
ほとんどの場合、2 回目の試行でコンセントレータの検出に成功します。
再試行するには、インストーラのメニューにある Configure and start a
PPPoE connection を選択してください。
コンセントレータを検出した後、ログイン情報 (PPPoE のユーザ名とパスワード)
を入力してください。
インストーラは、先ほど入力した情報を用いて PPPoE 接続を確立します。
正しい情報を入力していれば PPPoE 接続の設定を行い、
インストーラはその接続を用いてインターネットに接続し、
(必要なら) パッケージを取得できます。
ログイン情報が正しくない場合や、何かエラーが発生した場合、
インストーラは停止しますが、メニューの
Configure and start a PPPoE connection を選択して、
設定を再度行えます。